CADET<カデット>のブログ

陸上自衛隊駒門駐屯地PX売店CADET<カデット>のオフィシャルブログです。 CADET<カデット>迷彩担当部長のカモフラがブログの運営をしております。

【再投稿】カモフラが思う装備用品販売業者の在り方

以前ちらっと書いたことがあるのですが、私、カモフラが装備用品の販売に熱意を注ぐ理由をお話します。

・きっかけは災害派遣
日本は震災大国で、近年では東日本大震災や熊本の震災、
日本各地の火山の噴火、豪雨被害、大雪など挙げ始めればキリがありません。
そして、自衛隊災害派遣として各地の救援に向かいます。
私が働いている駒門駐屯地の隊員さんも例外ではありません。
さらには、他の地域からきた隊員さんも補給に立ち寄ることもあります。
以前私が勤務している時に、災害派遣から戻る途中の隊員さんが補給で
駒門駐屯地に立ち寄ったことがあり、カデットでグローブを購入していただきました。
その時に、仲間の隊員さんと話しているのが耳に入ってきて
「ネットで買ったグローブ、完全防水って書いてあるのに水が入ってきて使えなかった。」
と話していました。
ネット販売ではよくある話で、「ハズレを掴されたね。、残念だったね。」と流せる話なのですが
私にとってはその夜に眠れなくなるくらい憤る話でした。なぜかというと
隊員さんが持っていたグローブは陸自迷彩の柄が入っており、隊員さんが使うことは想定できたはずです。
でも、そのネットの業者は軽い気持ちで完全防水と書いて防水じゃない商品を販売したわけですね。
その災害派遣は初春のまだ寒い時期でした。
隊員さんはグローブの中に水が入ってきて寒かったと思うんですよね。
どういった内容の任務だったのか知る由もありませんが、
救命に関わる任務だとしたら、購入したグローブが役に立たなかったことは
同じ販売業者として許せない気持ちでした。
なので、カデットが、装備用品に精通した業者になって、正しい情報を発信していこう。
もっと感情的に言うと「カデットを有名にして、皆に知っていただき、しっかりした商品をカデットから買っていただこう!」
と決意して、実際の現場での接客、商品の陳列を見直し、
ホームページやツイッター、ブログを始めました。
これが私カモフラが装備用品に熱意を注ぐ原点となります。
・販売業者の在り方。
災害派遣のみならず隊員さんには様々な任務が課されます。
鬼怒川のときのようにヘリから降下して被災者を救助する任務もあれば、
土砂に埋もれた被災者を、スコップや重機を使って救命する任務
混乱した被災地で、炊き出しや、交通整理をする任務
その人たちをバックアップする任務
また、災害派遣に向かった隊員の代わりに駐屯地で日々の業務を遂行する任務
それぞれに必要な装備や日用品は違ってきます。
必要なものを買う時に、隊員さんは先輩や同僚に聞いたり、自分の普段使っているものを購入されていると思います。
それ以上に、商品について詳しく知る術は
ネットで調べたり、売店でスタッフに聞くしかないのですが、
販売する側の知識が無いために、
新商品は良い商品。

安ければ買ってもらえる。
という考え方になっている業者さんもまだ見受けられます。
新商品だから良いかどうかは別です。
機能性を落として廉価版として販売している新商品も多数あります。
それが悪いわけではなく、廉価版として販売している商品の特徴を
売る側が把握していないのが問題です。
そして、性能のいい商品は価格も高いです。
グローブを例にすれば
耐熱・完全防水・グリップ性・作業の精密性・着用感の良い生地など
条件が揃っている商品は値段もあがります。
・このグローブは耐熱性に優れているから価格が高いんだ。
・このグローブは草刈りに使うグローブだからボロボロになっても惜しくない値段になっているな。
それが詳しくわかるようになっている店舗がいい店舗だと思います。
散文になってしまいましたが
自衛隊装備用品の業者は、現在、変革の時期にきていると思います。
今ではPCやスマホでお客様が詳しい情報を調べられるようになり、
販売員以上に商品に詳しくなっています。
なので、昔からのやり方で販売することは難しくなってきています。
カデットは今年からインターネットでの販売を始めます。
それと同時にブログを中心に装備用品について詳しく正しく発信していきます。
もちろん、イベントや駐屯地での販売は引き続きおこなっていきます(^^)
自分たちの活動を通じて、
隊員さんの普段の訓練や業務がスムーズに行うことができたり
有事の際、隊員さんへの最良のサポートになり
私が会う事がないかもしれない、被災に遭った方々や自衛隊に関わる方、自衛隊ファンの方が
笑顔になってくれることが、
装備用品販売業者の在り方だと思います。
長文失礼しました。